機能性材料化学研究室

3 |ⅰナノサイズの新規希土類錯体の設計・合成と固体状態における物性制御に関する研究
  ⅱ新規希土類錯体の設計・合成とその光物性及び機能化に関する研究

La(ランタン)からLu(ルテチウム)までの15種類の元素を希土類(レアアース)と呼びます。希土類錯体はf電子に由来するユニークな磁気特性や発光特性など特異な物理的性質を示し、次世代の機能性材料として注目を集めています。私たちは「希土類ナノ磁石(単分子磁石、SMM)」や「希土類発光センサー」を対象とした研究を進めており、綿密な分子設計による新規錯体の合成と、種々の測定を通した磁気物性・発光特性の解明を行っています。SMMの研究では、分子構造に着目した磁気異方性制御の手法を開拓し、希土類錯体として最高レベルの磁気特性をもつDy(III)錯体の開発や、世界で初めてとなる Ce(III)錯体によるSMMの合成に成功しています。発光センサーの研究では、水溶液や界面条件下において陰イオンや陽イオン、タンパク質、核酸、糖鎖などの特定の基質分子と結合して発光応答性を示す生体プローブや発光センシング剤の開発に着手しています。

Annealed at 110℃

図1 希土類単分子磁石(SMM)

本研究室で開発されたイオン液体(上図、下層)は、水溶液(上層)から銅イオンを99.8%の高率で抽出することができる。

図2 希土類発光センサー



研究室風景

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